『VIX指数(ヴィックスしすう)』という言葉を聞いたことがありますか?
『恐怖指数』と、いう別名で新聞などに紹介されることがあります。
しかし、詳しく知っている方は少ないのではないしょうか。
今回はこのVIX指数について、説明させて頂きます。
- 投資に詳しくなりたい!
- VIX指数について知りたい!
- なぜ、「恐怖指数」と呼ばれるか知りたい!
という方は是非、この記事を読んでください!
※ このブログはVIX指数について説明するためのものであり、取引を勧めるためのものではございません。投資は必ず自己責任でお願いいたします。
VIX指数とは?
VIX指数とは、「Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)」の略です。
「ボラティリティ」とは「変動」のことです。
「インデックス」とは「指数」のことです。
つまり、VIX指数とは「変動指数」なのですが、なんの変動を表しているのかというと、「S&P500」という米国株価指数の変動を数値化したものです。
ここで、「S&P500」とは、ニューヨーク証券取引所、またはNASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を時価総額比率で加重平均し、数値化したものです。
簡単に言うと、「米国の一流企業の株価の平均を示す指標」のようなイメージです。
VIX指数は、このS&P500の変動幅、言い換えるとS&P500の値動きの激しさを表したものです。
インプライド・ボラティリティとは?
ボラティリティは変動のことだと説明しました。
ただし、株価などの変動を表すボラティリティは、一般的に2種類あります。
- ヒストリカル・ボラティリティ:過去の値動きの変動を表す
- インプライド・ボラティリティ:現在から将来の変動を表す
VIX指数で用いているボラティリティは後者のインプライド・ボラティリティです。
ちなみに、インプライドとは、日本語で「暗示」を意味します。
VIX指数をどうやって導いているのか?
現在から将来の変動をどのように表すのかというと、オプション取引での値付けから逆算して導き出しています。
オプション取引とは、あらかじめ決められた将来の一定の日または期間において、一定のレート又は価格で取引する権利を取引することです。
オプション取引をパソコンのニューモデルを買うことに例えると「20万円で購入できる購入券を500円で買う」という行為に近いイメージです。
(オプション取引について、詳しくはこちらの記事を参照ください)
この購入券の値段のことをプレミアムといいます。
プレミアムは、オプション取引の参加者の値動きを予測するボラティリティが大きくなることによって、高騰することが知られています。
したがって、このプレミアムから、ボラティリティを逆算することで、インプライド・ボラティリティが導きだされるのです。
なぜ、「恐怖指数」と呼ばれるのか?
将来の取引に対するボラティリティが大きいということは、オプション取引をしている人の予測がバラバラで纏まりがない、つまり混乱していると言い換えることができます。
混乱している状況では、何が起こるのかわかりません。
恐怖によるパニックと言い換えることもできます。
将来の大きな変動を予測するものとして、VIX指数が使われるのです。
実際にリーマンショックや、今回のコロナショックにおいてもVIX指数が大きく跳ね上がったことが知られています。
まとめ
今回はVIX指数について
- VIX指数とは?
- インプライド・ボラティリティとは?
- VIX指数をどのように導いているか?
- 「恐怖指数」と呼ばれる理由は?
について説明させて頂きました。
「恐怖指数」と聞くと、なんだか怖いイメージがあって、不安になります。
でも、一歩立ち止まってどのようなものなのかを調べてみる。
投資をしている人にとって、そんな冷静さが大事なのではないでしょうか。